海外コラム

空港で回収される「意外な液体」たち、その後どこへ行くの?

飛行機に乗るとき、保安検査で「これ、お預かりしますね」と言われて、泣く泣く手放した経験ありませんか?

筆者も、良かれと思ったお土産の250mlのビールアメリカンサイズの歯磨き粉を破棄されたことがあります。

また、そのほかにも液体に分類される、化粧水味噌なども没収されることがあります。でも、回収されたそれらの液体は一体どこへ行くのでしょうか?
今回は、空港で回収されるものの行く末を調べてみました!

この記事の内容

・意外と持ち込み不可な液体

・液体の行方

意外と没収されやすい液体たち

液体物は「100ml以下・透明な袋に入れる」というルールがあります。これを超えると、保安検査で回収対象になります。

例えば

  • 歯磨き粉(ジェル扱い)
  • 缶ビールやワイン(液体&加圧容器)
  • 化粧水・乳液・香水・ハンドクリーム
  • マヨネーズ、クリームチーズ
  • 調味料(味噌)やソース、お土産の瓶詰め
  • スプレー・ヘアムース

見た目は無害でも、「液体・ジェル・スプレー」は全て制限対象になります。特に歯磨き粉は「うっかりポーチに入れたまま」という人が多いそうです。

詳しくは、持込禁止液体物の代表例(関西空港サイトより)を見るとわかりやすいです!

回収された液体はどこへ行く?

実際には「その場で捨てられる」わけではありません。日本の空港では、以下のような公式ルートで処理されます。

  1. 保安検査場の回収ボックスに投入
     → 空港職員以外は触れられません。
  2. 空港の廃棄物管理担当が回収
     → 契約している産業廃棄物処理業者が、密閉容器ごと引き取ります。
  3. 中身ごと処理施設へ搬入
     → 内容物によって以下のように処理されます。

可燃性(歯磨き粉・化粧品・飲料など)→焼却処理
加圧式(スプレー・缶ビールなど)→内容物を抜いてから処理
金属・プラスチック容器→リサイクル対象として分別

詳しくは環境報告書(成田空港サイトより)を見るとわかりやすいです!

毎回結構な量を処理することになるよね

番外編 ハサミや刃物のゆくえは?

アメリカでは、運輸保安局が没収したハサミや刃物などを
州の余剰物資センターへ送って再販売したり、教育機関・慈善団体に寄付したりしています。

韓国・仁川空港では、放棄された物品のうち再利用できるものを社会福祉団体に寄付しているとのこと。

ただ、日本では少し事情が違います。多くの空港では、刃物類は危険物として処分されるケースがほとんどです。

再利用や寄付となると、法的責任や安全管理の問題が大きいため、現実的には「廃棄」が一般的な対応のようです。

空港によって対応が違うんだね

職員が持ち帰ることはある?

→ ありません!

一部ネットで「職員が飲んでる」「もらえる」などの噂がありますが、誤りです。

没収物は「危険物・放棄物」として扱われ、全て数量・日付・担当者を記録して廃棄処理されます。

保安検査員は外部委託(警備会社)であり、個人が持ち帰ることは厳禁です。

最後に

最回収されたものの行くへを追ってみると、空港では意外にもサステナブルな工夫がされていることがわかって面白かったです!

疑問に思わなければ、成田空港の環境報告書なんて読まなかったと思いますし、写真付きでわかりやすく、つい興味深く読んでしまいました。もし時間がある方は、ぜひ一度覗いてみてください。

そして「これってどうなってるんだろう?」と感じたことを、少し調べてみると、新しい発見がきっとあるはずです。

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